第1回 藤堂叶倫 朗読公演 霜月の会

第1回 藤堂叶倫 朗読公演 霜月の会

会場

めぐろパーシモンホール 小ホールにて

開演

2016-11-11 07:00:00

作家

浅田次郎 作

作品名

うらぼんえ

演者

ミラーヴ 入野智江ターラ

公演メモ

一つの作品を出来るだけカットすることなく朗読させて頂きたく企画させて頂いたソロ朗読公演です。また「うらぼんえ」の朗読は長年の念願でした。当日は雨にも関わらずご来場下さいました多くのお客様と共に、「うらぼんえ」に登場する生粋の江戸っ子‘おじいちゃん’の深い愛情に触れることができ感慨無量でした。 また劇伴音楽という立場で作品を一緒に作り上げて下さったミラーヴ奏者入野智江ターラ氏、そして支えて下さいました多くの皆様、本当にありがとうございました。ここに心より感謝申し上げます。

「うらぼんえ」朗読にあたり

「うらぼんえ」は、浅田次郎氏の処女短篇集『鉄道員』に含まれる作品です。表題作の「鉄道員」また、「ラブレター」「角筈にて」をはじめとする8つの作品は、第117回直木賞を受賞したのも当然と思える完成度の高い作品群です。
浅田氏自身がこの『鉄道貝』の巻末に“「うらぼんえ」の主人公ちえこが「胸の奥から炎の吹き上がるように」突然子供を産みたいと思う。私に小説を書き続けさせたエネルギーは、すなわちこれであろう。”と記しています。これは氏自らの生い立ちと重ねながら、悲しみを抑え込み幼い頃からひたすら努力したものに訪れる「奇蹟」だということでしょう。張りつめた糸のような心で過ごした子供時代に感受出来なかった愛情を、たとえ成人してからでも感受出来た時に初めて無償の愛の連鎖は訪れるのかもしれません。
浅田氏の「読者の心に奇蹟が起こってくれるなら幸いである。」という願いに沿い朗読していきたいと思っております。

2016年10月 藤堂叶倫 記

お待ちの間に

朗読させて頂きます「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉について少しお話させて頂きます。(本日朗読させて頂く作品の内容ではありません)
盂蘭盆会(うらぼんえ)という言葉は、東京では7月、地方では8月のお盆の正式名称と言われています。この「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の語源は、インドのサンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」やペルシャ語の「ウラヴァン(霊魂)」からきたようです。特に「逆さ吊り」が語源とされているようです。お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)は神通力によって亡き母が地獄に落ちて逆さ吊りにされていると知りました。目連尊者は母親を救うにはどうしたらよいのかとお釈迦様に尋ねました。お釈迦様は「夏の修行が終わった7月15日に僧侶を招き、多くの供物をささげて供養すれば母を救うことができるであろう」と告げました。母を苦しみから救いたい一心で教えの通りにしたところ、母親は極楽往生が遂げられたというということです。そのお話が精霊を供養する盂蘭盆会の行事が生まれたといわれています。そして、この盂蘭盆会の行事が日本の祖霊信仰と融合し、日本独自のお盆の風習がつくられてきたようです。

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